そらうにの「一口馬主はじめました。」

のんびり一口馬主ライフ│ウマ娘から競馬の世界に入り、2022年8月からDMMバヌーシーで一口馬主デビュー。日々感じたことや馬に関することを記事にしています。

一口馬主未満【外伝】出資馬が最低1頭勝ち上がりするためには?【確率論】

こんにちは、そらです。

こんにちは、うにです。

今回の記事は一口馬主の出資口数について確率論で考えていきます。

パッション!パッション!

 

 

はじめに

こんにちは、そらうにです。

2024年も秋競馬が始まりましたね!

 

我々の出資馬である、21年産駒の結果は3頭中2頭が勝ち上がりとなりました。

詳細はコチラ。

sorauni.hateblo.jp

 

 

勝ち上がりさえすれば「永久就職」と言われるほどのこの世界。

どれだけシミュレーションしたとしても結果が異なることが世の常ですが、初めて一口馬主をやってみたい!という方は「何頭出資したら良いのか」がわからないと思います。

そこで、統計の期待値を用いて何頭出資すれば1頭勝ち上がることができるのかを求めていきます。

 

一口馬主を検討している方の参考になればと思います

ご利用は計画的に!

 

 

勝ち上がり頭数

年間約8,000頭の競走馬が誕生しますが、新馬戦・未勝利戦は年間合わせて1,500レースほど。

およそ5頭に1頭(約20%)しか勝ち上がりできないという過酷な環境なんだと改めて認識させられます。

 

上記は全競走馬という観点でしたが、一口クラブという観点ではどう見えるのか…ざっと成績表を見てみましょう。

 

クラブ別成績

こちらが2024年3歳世代(21年産駒)の9月1週終了時のデータになります。

データは一口馬主DBさんに記載の数値を参考にしています。

2024年一口クラブ勝ち上がりデータ

先ほど競走馬全体では勝ち上がり率が約20%だったのに対し、一口クラブでは41%と競走馬全体の2倍の成績を収めています。

 

DMMバヌーシーは驚異の52.9%!

 

とはいえ2頭に1頭なのですから、やはり厳しい世の中ですね。

強豪であるサンデー・シルク・キャロットですら50%にいくことが難しい世界。

 

各世代で1頭ずつ勝ち上がってくれるとかなり安定して出資馬の走る姿を見ることができそうなものですが、それを実現するためには一体何頭に出資すれば良いのでしょうか。

 

ちなみに過去、以下記事で簡単に計算をしてみたのですが、この記事を少し深堀りした記事となります。

sorauni.hateblo.jp

 

数式がいっぱい出てくるので、苦手な方は結論だけご確認いただければ。

 

 

出資馬が少なくとも1頭勝ち上がるには

ここからは調べて理解できた範囲で計算してみようと思います。

数学が専門ではないので間違っていたらすいませんm(_ _)m

 

確率の話

皆さんはソシャゲをやっているでしょうか?

多くのソシャゲには「ガチャ」なるものがあると思います。

具体的には3%の確率でSSRが排出される、といった具合ですね。

 

この確率がかなり曲者で、例えば「10%の確率だったら10回やれば1回は絶対当たる」と考えやすいのですが、実はそうではありません。

 

10回中はずれ(90%)が9回となるため、10回やれば1回当たる確率は計算式で書くと以下のようになります。

 

 1 - (0.9)^9 =0.61258 = 61.3\%

 

感覚(10回で100%当たる)と40%近くも差が出るのか・・・

 

これを踏まえ、勝ち上がり率について考えてみましょう。

 

 

 

シミュレーションしてみよう

上記の成績表を見ると、一口クラブ全体の平均勝ち上がり率は41.0%となっています。

競走馬にとっての1勝の重みは相当なものですので、「少なくとも1頭が勝ち上がる確率」を考えていきましょう。

 

条件1:勝ち上がり率のみを考慮

先ほどのガチャ確率と同様に考えてみます。

勝ち上がり率 p_1 \%、競走馬への出資を n頭としたとき、”少なくとも”1頭が勝ち上がる確率 P_1は以下の計算式で表されます。

 

 P_1 = 1 - (1 - p_1)^n [\%]

 

つまり、「必ず勝ち上がる確率 (1)」から、「出資した競走馬がすべて勝ち上がれない確率 (1-p)^n」を引いたものが「少なくとも1頭が勝ち上がる確率」となります。

勝ち上がり率 p_1を52.9%として、出資頭数と少なくとも1頭が勝ち上がる確率 P_1を表にしてみました。

 

出資頭数 n 少なくとも1頭が勝ち上がる確率 P_1
1頭  1 - (1 - 0.410)^1 = 0.410 = 41.0\%
2頭  1 - (1 - 0.410)^2 = 0.652 = 65.2\%
3頭  1 - (1 - 0.410)^3 = 0.795 = 79.5\%
4頭  1 - (1 - 0.410)^4 = 0.879 = 87.9\%
5頭  1 - (1 - 0.410)^5 = 0.929 = 92.9\%
10頭  1 - (1 - 0.410)^{10} = 0.995 = 99.5\%
n頭  1 - (1 - 0.529)^n \%

[小数点第4位を四捨五入しています]

 

これを見るとわかるのですが、5頭あたりから確率はほとんど増えないですね。

そもそも勝ち上がり率が100%でない限り、何頭出資しても100%になることがないことには注意したいところです。

 

ちなみに、上記は「少なくとも1頭」ですが、2頭勝ち上がる確率、3頭勝ち上がる確率も同じように計算することができます。

細かい理論は長くなるので割愛しますが、表でまとめるとこんな感じ。

 

出資頭数 勝ち上がる確率
1頭 2頭 3頭 4頭 5頭
1頭  41.0\%  N/A  N/A  N/A  N/A
2頭  65.2\%  16.8\%  N/A  N/A  N/A
3頭  79.5\%  36.7\%  6.9\%  N/A  N/A
4頭  87.9\%  54.2\%  19.1\%  2.8\%  N/A
5頭  92.9\%  68.0\%  33.5\%  9.5\%  1.2\%
10頭  99.5\%  95.9\%  84.8\%  64.3\%  39.2\%

[N/A: 該当なし]

 

見るとわかる通り、複数頭の勝ち上がりは途端に確率が減っていきます。

いつだったか忘れましたが、X(旧Twitter)で「3頭出資して3頭とも勝ち上がれた」というポストを見たときはなんとなく「すごいなー」と思ったのですが、確率的にもかなりすごいことなんだと改めて理解しました。

 

条件2:勝ち上がり率+デビュー率を考慮

条件1では勝ち上がり率のみを考慮して計算してみました。

しかし、実際の競馬では大事なファクターがあります。

 

そう、デビュー率です。

 

今年はDMMバヌーシーでも1頭未デビュー引退という競走馬がいましたが、一口クラブ全体でも募集頭数868に対し、デビュー頭数は824とおよそ5%の競走馬がデビューできずに引退となっています。

 

競走馬に出資する以上、これを避けては通れません。

ブログ立ち上げ時に書いた記事ではデビュー率を100%と仮定して計算していましたが、ここではDMMバヌーシーのデビュー率である94.9%を考慮し、条件1の結果と掛け合わせることにします。

 

基本的な期待値は「出資した競走馬がすべてデビューする確率」になりますので、デビュー率 p_2 \%、競走馬への出資を n頭としたときにすべてはデビューする確率 P_2は以下の計算式で表されます。

 

 P_2 = p_2^n [\%]

 

したがって、条件1と同じパラメータで表にすると次のようになります。

 

出資頭数 n すべての出資馬がデビューする確率 P_2
1頭  0.941^1 = 0.949 = 94.9\%
2頭  0.941^2 = 0.900 = 90.0\%
3頭  0.941^3 = 0.855 = 85.5\%
4頭  0.941^4 = 0.811 = 81.1\%
5頭  0.941^5 = 0.770 = 77.0\%
10頭  0.941^{10} = 0.592 = 59.2\%
n頭  0.941^n \%

[小数点第4位を四捨五入しています]

 

当然ではありますが、出資頭数が多ければ多いほどその確率は下がっていきます。

そして、最終的に求めるものは「出資した競走馬がすべてデビューし、かつ、少なくとも1頭以上が勝ち上がる確率」になります。

その計算式がこちら。

 

 P = P_1 \times P_2

 

そして、それを表にまとめたものがこちら。

 

出資頭数 n  P = P_1 \times P_2
1頭  0.410 \times 0.949 = 0.389 = 38.9\%
2頭  0.652 \times 0.900 = 0.587 = 58.7\%
3頭  0.795 \times 0.855 = 0.679 = 67.9\%
4頭  0.879 \times 0.811 = 0.713 = 71.3\%
5頭  0.929 \times 0.770 = 0.715 = 71.5\%
10頭  0.995 \times 0.592 = 0.589 = 58.9\%

[小数点第4位を四捨五入しています]

 

…とても意外でした。

条件1では出資頭数を増やせば増やすほど確率があがっていたのに、条件2では出資頭数4-5頭をピークとして前後では確率が下がる結果になっています。

 

デビュー率の影響でかっ!!!

 

ここでDMMバヌーシーの仕様を考えてみる

DMMバヌーシーの料金体系に関してはこの記事をご参照ください。

sorauni.hateblo.jp

 

 

ここで注目したいのが会費。

 

  • 1口  :880円
  • 2口  :1,760円
  • 3口  :2,640円
  • 4口以上:3,520円

出典:【一口馬主】サービスや料金体系・費用を整理してみた【DMMバヌーシー】

 

そうなんです。

会費の最大は4口。

狙ってかどうかはわかりませんが、確率的に効率的な出資口数と同じなんです。

 

設定がうまい!

「4口」がデータから算出されてるとしたらバヌーシーやるなー!

 

ここまでいろいろと計算してきたけど

 

・・・ということがあったんじゃよ

ふーん・・・でも結局「この仔に決めた!」っていうパッションで出資したらいいんじゃない?って思うけど。。

 

そうなんです。

結局のところは生き物ですので、確率だけでどうこうなるわけではありません。

競走馬の人生(馬生)なんて確率では求められないのですから。

 

とはいえ、4口って絶妙にうまいなぁとも思うそらうになのでした(笑)

 

その他

ここまで勝ち上がりに関しての確率について深堀りしていきました。

これはほかの事象に関しても応用ができるので、もしデータが揃うのであれば別のことも考えてもいいかもですね。

 

例えばG1を勝利する確率とか

 

おわりに

今回は一口クラブで何頭に出資すれば少なくとも1頭が勝ち上がれるかを確率論的に考えてみました。

計算上は「4頭に1口ずつ出資がバランス良し」となりましたが、みなさんの感覚とどの程度差があったでしょうか?

 

良ければコメントいただけると嬉しいです。

 

そらうにも会員になっている、DMMバヌーシーはコチラ。

出資馬の状況や動画が豊富にありますので、それを見るだけでも癒されます。

(たまに出てくるネコチャンもGood)

興味あれば一度覗いてみてはいかがでしょうか。

banusy.dmm.com

 

それではまた。

 

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